【9月の税務トピックス】消費税の3割特例は令和9年から!勘違いしやすいポイント
インボイス制度開始後、消費税に関する特例や経過措置が段階的に変化しています。特に法人のお客様と取引している個人事業主様は、「自社の特例」と「仕入税額控除の経過措置」の時期が混同しやすいため注意が必要です。
今回は、間違いやすい切り替えタイミングと重要な注意点を解説します。
「3割特例」は個人事業主限定!切り替えは「令和9年1月1日」から
免税事業者からインボイス事業者になった方を対象とした「2割特例」の終了に伴い、新たに負担緩和策として「3割特例」が導入されます。
法人は「3割特例」の対象外です
まず大前提として、「3割特例」が使えるのは個人事業主のみです。法人は対象外となるため、2割特例が終了した後は「本則課税」または「簡易課税」へ移行する必要があります。(※一人社長などのマイクロ法人の方も対象外となりますのでご注意ください)
個人事業主の切り替えタイミング
インボイス制度が10月スタートだったため「10月から変わる?」と誤解されがちですが、個人事業主の場合は「令和9年(2027年)1月1日(令和9年分)」から3割特例へ切り替わります。(令和8年12月31日分までは2割特例が適用されます)
経過措置(8割→7割控除)の切り替えは「令和8年10月1日」から
一方、特例を使っていない事業者(本則課税など)が「免税事業者から買い入れをした場合」の経過措置は「10月1日」が基準となります。
- 令和8年9月30日まで:免税事業者からの仕入れでも8割控除可能
- 令和8年10月1日〜:仕入税額控除が7割に縮小
法人と取引する個人事業主が「特に勘違いしやすいポイント」
法人から「インボイスに登録してほしい」と要請されて課税事業者になった個人事業主様は、以下の2点を混同しやすいため注意が必要です。
1.「自分の税金」と「取引先(法人)の計算」は別物
取引先の法人が本則課税の場合、免税事業者からの仕入れに対する控除割合が10月1日から「8割から7割」に下がります。しかし、ご自身の確定申告で使う「3割特例」のスタート時期(令和9年1月1日)とは違います。
2.価格交渉のタイミングの誤解
取引先法人から「10月から経過措置が7割に下がるため、値引きや条件変更を相談したい」と打診される可能性があります。「自分の3割特例(令和9年〜)とは時期がズレている」ことを把握しておきましょう。
おわりに
- 自社の「3割特例」 = 個人事業主限定で 令和9年1月1日〜(法人は対象外)
- 免税事業者からの仕入「7割控除」 = 令和8年10月1日〜
制度ごとの対象者や適用タイミングの違いを整理し、資金計画や取引先との交渉に備えましょう。


