【10月の税務トピックス】年明けに慌てない!個人事業主が10月から始める「確定申告」準備と控除書類の注意点
10月に入ると、少しずつ「年末」や「確定申告」の足音が聞こえてきます。
「確定申告は年が明けてから考えればいい」と思っていませんか? 申告に必要な「控除証明書」は10月頃から手元に届き始めます。
今回は、個人事業主の皆様が10月から準備しておくべき控除書類のポイントと、注意しておきたい税務トピックスを解説します。
1. 10月〜11月に届く!大切な「控除証明書」のチェックリスト
10月以降、ポストに届くハガキや封書の中に確定申告に必要な重要書類が混ざっています。うっかり捨ててしまわないよう注意しましょう。
⚠️ 重要ポイント:各種保険料は「経費」ではありません!
プライベートで加入している生命保険や地震保険などの支払額は、事業の「経費(損金)」ではなく、確定申告で税金を計算する際に差し引く「所得控除」として扱います。日々の帳簿に経費として入力しないよう注意しましょう。
iDeCoと小規模企業共済は、今からの加入・「年払い」駆け込みも検討可能
節税対策として利用されている方も多いiDeCoと小規模企業共済は、掛金の全額が「小規模企業共済等掛金控除」として所得から控除できます(経費ではなく所得控除です)。
小規模企業共済などは、今から加入して年内に1年分をまとめて前払い(前納)することで、今年度の所得控除を大きく増やすことができます。9月までの利益が出ている方は、10月中に検討・手続きを進めるのがスムーズです。
2.「控除証明書が来ない」保険料
すべての保険料で証明書が郵送されてくるわけではありません。特に以下の2点は手元に届かない、または経費との区別に注意が必要です。
① 国民健康保険料(国保)
国民健康保険料には、生命保険のような「控除証明書」の発行・添付義務がありません。
自治体によっては「納付済額のお知らせ」が翌年1月頃に届くこともありますが、基本的にはご自身で1月1日〜12月31日までに実際に支払った金額を集計して申告(社会保険料控除)します(通帳の引き落とし履歴や領収証を確認)。
② 一人親方の労災保険料と「組合費」の違いに注意!
建設業などの一人親方が組合等を通じて加入する労災保険(特別加入)は、支払うお金の性質によって処理が異なるため注意が必要です。
- 組合費(会費):事業の「経費(諸会費など)」になります。
- 労災保険料:事業の経費にはならず、確定申告で「社会保険料控除(所得控除)」として処理します。
保険料部分は「経費」に入れてしまわないよう、組合から発行される「納付証明書」などで内訳を確認して区別しておきましょう。
3.個人事業主は「ワンストップ特例」が使えません!
会社員等で利用される「ワンストップ特例制度」は、確定申告をしない人を対象とした制度です。確定申告をする個人事業主がワンストップ申請を出しても無効になるため、必ず確定申告書にふるさと納税の寄附金控除を記載し、受領証明書を保管しておきましょう。
4.書類集めと合わせて「通帳・領収証」も早めに整理!
控除ハガキの集約と同時にやっておきたいのが、事業用の通帳記帳と領収証・レシートの整理です。
年末年始や年明けにまとめて手をつけると、未記帳の取引の検索や領収証の紛失・分類に膨大な時間がかかってしまいます。10月時点で9月分までの領収証を月別に分類し、通帳の記帳を終わらせておくことで、確定申告直前の負担を大幅に軽くできます。
5.まとめ:10月中に始めておきたい確定申告の事前準備
10月にやるべきことです。早めに準備を始めておくことで、年明けの申告時期に焦らず、しっかりと節税対策を立てることができます。
- 届いた「控除証明書(保険・年金・iDeCo・共済・ふるさと納税)」を1つのファイルにまとめる(※保険料類は経費ではなく所得控除)
- 通帳記帳と領収証の整理を9月分まで終わらせる
- 国保や一人親方の労災保険(保険料=所得控除、組合費=経費)の納付証明書等を確認しておく
- 9月分までの帳簿を入力し、節税対策(小規模企業共済やふるさと納税)を検討する


